2進法と数学手品

 M2氏の考案した簡単な手品です。
 4枚の有名なお菓子屋さんの売り物カードを見せ、菓子の名を決めて下さいという。 
 次にどのお菓子屋さんにあるかと聞きます。 そのお菓子があるお菓子屋さんの名を全部いうと、即座に菓子の名を当てるというもの。

カードは、4枚です。

青柳  
   
風月堂   
   
 塩瀬   
   
 栄太楼
あじゃりもち ににんしずか ようかん やつはし
みかさやま みかさやま ごしきまめ くりかん
ごしきまめ むらすゞめ むらすゞめ おめでとう
ななしぐれ ななしぐれ ななしぐれ ぼうならび
くりかん おめでとう じゅうにひとえ じゅうにひとえ
ぼうならび ぼうならび とさまんじゅう とさまんじゅう
とさまんじゅう てんのしずく てんのしずく てんのしずく
いちごむすめ いちごむすめ いちごむすめ いちごむすめ

                                             
  少人数授業ではカード、クラス授業なら模造紙に書く。
  生徒希望者で実験。

 がんばって全部暗記していないとすぐ当てられないような気がします。でも、暗記はしなくて良いのです。
 数学に2進法というのがあります。 
1 は1
2 は2ですが
3 は2+1
4 は2×2
5 は2×2+1
6 は2×2+2
7 は2×2+2+1
8 は2×2×2です。
9 は2×2×2+1 
10 は2×2×2+2
11 は2×2×2+2+1
12 は2×2×2+2×2
13 は2×2×2+2×2+1
14 は2×2×2+2×2+2
15 は2×2×2+2×2+2+1

 1   2   .2×2  2×2×2、 つまり1,2,4,8の足し算(2回使わない)で15までの数字をあらわす事ができる。
 
 ここではお菓子屋さんが、1.2.4.8の数字を表しています。
 アオヤギはアが最初の字だから1、フウゲツドウはフタツのフだから2、シオセはシだから4、エイタロウは英語のeightに似るから8です。   
  
 菓子名は次の数字を示す。
1 あじゃりもち 阿奢梨餅/京都の高級菓子 アだから1。菓子屋1にだけあり
2 ににんしずか 二人静/名古屋の高級菓子 菓子屋2にあり。
3 みかさやま またはみつ豆 菓子屋2と1にあり ミッツだから3.(=2+1) 
4 ようかん  菓子屋4にあり
5. ごしきまめ 菓子屋4と1にあり 4+1 =5

6. むらすゞめ 倉敷の高級菓子 菓子屋4と2にあり ムッツだから6.
7. ななしぐれ 菓子屋4と2と1にあり
8. やつはし  またはやまおやじ(山親爺、北海道高級菓子) 菓子屋8にあり 
9. くりかん 新潟の高級菓子 またはくるみゆべし 菓子屋8と1にあり
10. おめでとう  御目出糖/東京の高級菓子 菓子屋8と2にあり とう10
11. ぼうならび     菓子屋8と2と1にあり
12. じゅうにひとえ  菓子屋8と4にあり
13. とさまんじゅう  菓子屋8と4と1にあり 
14. てんのしずく   菓子屋8と4と2にあり 英語tenとしずく4
15. いちごむすめ   菓子屋8と4と2と1にあり
 なにやら怪しげな名前もありますが、何か良い名の菓子があったら取り替えてください。
 
 塩瀬と風月堂にあったとすれば、4+2で6の菓子つまりむらすゞめ、になります。榮太楼と青柳にあれば8+1で9ですから、栗かん、です。
 2進法で15までの数をあらわす事を利用した数学手品です。